〈壁紙の貼り分け・確認・注意点〉プロが教える!失敗しない壁紙の選び方 (3)

壁紙・クロスの貼り方のイメージ

全3回でお届けしている「プロが教える!失敗しない壁紙の選び方」。

3回目の今回は、壁紙を決定する前の「確認方法」と「注意点」、「貼り分け」などをご紹介します。

部屋に占める面積が大きく、インテリアの印象に大きく関わる壁紙は「イメージと施工後のズレ」をできるだけなくすことが大切です。

コツを知っていれば、大きな失敗は事前に防ぐことができます。

関連記事「プロが教える!失敗しない壁紙の選び方 (1)(2)」と合わせて、壁紙選び・計画にお役立てください。

この記事を書いている人
N講師
  • 海外インテリアと、間取り・色彩計画が好きなインテリアコーディネーター
  • 大手住宅メーカー勤務・家具ショールーム勤務・フリーランス 多様な働き方を経験
  • 資格:インテリアアカデミー認定講師、インテリアコーディネーター、整理収納・色彩等
目次

確認は念入りに!気になる壁紙が見つかったらすること3選

実例で確認する

ネット検索のイメージ

気に入った壁紙が見つかったら品番を確認し、実例を探してみましょう。

モデルルームや実邸など、実際に施工された空間で直接確認できることがベストです。

しかし、ピンポイントで見つけるには難しい場合も多いので、壁紙メーカーのホームページやインターネット検索で実例を探してみましょう。

日中と夜、自然光と照明、撮影角度の違いなどによって見え方が変わるため、できるだけ多くの実例写真を集めることがポイントです。

ショールームで確認する

ショールームで確認するイメージ

インターネットを利用した情報収集は便利な反面、写真や画面上では色みが違って見えることも多く、質感を確認できないというデメリットがあります。それを解消できるのが、壁紙メーカーのショールームです。

ショールームでは、「巾なり」に近い大きさのサンプルを見ることができます。
(ショールームによって多少異なります)

巾なりサンプル

巾なりサンプルとは、壁紙の規格巾(約90㎝)と同じ巾のサンプルのこと。

大きなサイズで確認できるため、実際の施工イメージが湧きやすいことが特徴です。
サンプル帳や写真では分かりづらかった色みや風合い、印象を確認することができます。

ただし、色は、面積が大きくなるほど「明るく・淡く・薄く見える」という特徴があります。

部屋の壁は、巾なりサンプルよりも広い面積になりますので、実際はサンプルよりも「明るく・淡く・薄く見える」ことを覚えておきましょう。

また、柄のある壁紙はサンプルと実際の施工で印象が変わりやすく、施工する面積によっては柄がうまく収まらない場合もあります。失敗を防ぐためには、

  • 柄の大きさ・バランス
  • 同じ柄が繰り返される一定の間隔「リピート寸法」

を確認しておくとよいでしょう。

ショールームに行くときには図面を持参し、プロに相談することがおすすめです。

サンプルを取り寄せて確認する

インテリアのサンプル

輸入壁紙では難しいことが多いですが、国内に在庫がある壁紙についてはほとんどのメーカーで取り寄せが可能です。
A4サイズ(尺角)で届くことが多く、実際の色・質感を確認するのに大変役立ちます。

可能な限り、床材・クロス(壁・天井)・カーテンの実物やサンプルを合わせて確認するようにしましょう。

それぞれ単独で選んでしまうと、
「全部好きなものを選んだはずなのにチグハグ」「トータルバランスが悪い」
という結果になりかねません。

繰り返しになりますが、忘れてはいけないのが、
色は、面積が大きくなるほど「明るく・淡く・薄く見える」という特徴があるということ。

また、柄物はカットサンプルでは途切れてしまい、柄が大きければ大きいほどカットサンプルでのイメージ確認が難しくなります
ショールームにある「大きなサンプル」でも確認することをおすすめします。

インテリアコーディネーターからのワンポイントアドバイス

クロスは、壁に貼る場合は水平に、天井に貼る場合は垂直に(下から見るように)して確認することがおすすめです。

マスキングテープやクリップなどを使い固定し、少し離れた場所から色や柄を確認すると効果的です。

コーディネートの注意点

貼り分け

貼り分けのイメージ

壁紙の貼り分けは、出隅ではなく入隅にすると綺麗に仕上がります。

出隅・入隅_間取り
出隅・入隅

出隅でクロスを貼り分けると、角にジョイント(つなぎ目)が出て見栄えが悪くなってしまいます。特にアクセントクロスの計画では注意しましょう。

幅木(巾木)の色

幅木

幅木は、床と壁をつなぎ合わせる部材(見切り材)で、見栄えをよくする役割や壁を汚れや破損から守る役割があります。

床もしくは壁の色に合わせるのが一般的ですが、何も指定しないと色やデザインが好みではなかったり、幅木が目立つ仕上がりになってしまうことがあります。

幅木とベースクロスの相性はよくても、アクセントクロスなど、色を取り入れた部分で失敗しやすいので念入りに確認するようにしましょう。

まとめ

  • 色は、面積が大きくなるほど「明るく・淡く・薄く見える」という特徴がある。
    サンプルよりも大きな面積では「明るく・淡く・薄く見える」ことを想定して壁紙を選ぶことがポイント。
  • 実例・ショールーム・カットサンプルで念入りに確認する。
  • 壁紙の貼り分けは「入隅」で行う。
  • 壁紙の色を考慮して「幅木の色」を選ぶ。

全3回でお届けしている「プロが教える!失敗しない壁紙の選び方」。

3回目の今回は、壁紙の「確認方法」と「注意点」をご紹介しました。
ぜひ、壁紙決定前に読み返して失敗を防いでくださいね。

壁紙選びは、空間づくりのプロ「インテリアコーディネーター」に相談・依頼することもおすすめです。

インテリアコーディネーター資格講座「ココスク」は、あなたの夢の実現を応援します。

ココスクは、あなたの夢の実現を応援します!
 スマホで学ぶ資格講座 \ 詳しくはこちら

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次